主治医のような社会保険労務士法人 Shujiinoyouna Labor and Social Security Attorney Corp

「悔しさ」の先に見た景色 ― 全国ワークスタイル変革大賞で得た、次なる自己変革への決意

奨励賞、そして「悔しさ」という名の収穫

2025年10月29日、岩手銀行赤レンガ館 という、重厚で歴史ある、そして天井が広く開放的で素晴らしい会場で、私は「全国ワークスタイル変革大賞2025 北海道・東北大会」の演台に立っていました。

結果から申し上げますと、私たち「主治医のような社会保険労務士法人」は、「奨励賞」を受賞いたしました。 審査員の方々からは、「10年後に年平均労働時間1200時間・年収700万円」という「100年ビジョン」の策定や、デジタル化による徹底的な業務標準化、それによる平均残業月15分という環境と、女性スタッフが長く働けるテレワーク基盤を構築した点 を評価いただけたとのこと、大変光栄に思います。

ですが、私の率直な感想は、一言。「悔しい」です。 この悔しさこそが、今回盛岡まで足を運んだ、何より大きな収穫だったと確信しています。

私たちが伝えたかったこと ― 「楽しい社労士ライフ」の実践

今回、私がプレゼンテーションで一番伝えたかったこと。それは、私たち自身が実践してきた「劇的な労働時間の削減」と、それによって実現した「生産性の向上」のリアルな道のりです。

かつては私自身が年間3,000時間超という過重労働の状態にあったからこそ、さまざまなデジタルツールをフル活用し、業務の属人化を徹底的に排除しました。 その結果、スタッフ(特に9割を占める女性スタッフ)からは、「働きやすい」と非常に好評を得ています。

私たちの取り組みは、机上の空論ではありません。「ライフスタイルを重視する」というビジョンを、本気で実現するための実践の記録です。

他社の変革から得た「新たな視点」

しかし、登壇された他社の発表は、そのすべてが先進的で、私にはない視点を持つものばかりでした。

最優秀賞の東北コピー販売さん。 「コピー屋さんが紙文化からの脱却に成功する」 という、自らのビジネスモデルすら変革する衝撃。しかも、これが5回、6回目という挑戦の末での受賞という事実に、頭を殴られるような思いでした。

優秀賞のダイチ工営さん のプレゼンでは、新卒3年目の社員の方が、自分たちの変化を堂々と語られていました。その姿に、「新卒採用、いいな」と、私の中に新しい目標が芽生えました。

そして、もう一つ強く印象に残ったのが、シニアの活躍を推進する株式会社グーニーズグループさんの発表 です。シニアの方が「お金ではない。社会に必要とされていること、社会の役に立つことが自分の存在意義だ」と語られていたという言葉が、深く胸に刺さりました。 私自身も、いずれはシニアと呼ばれる年齢になります。その時、きっと同じことを考えるでしょう。それならば、私たちの法人も、年齢に関わらず「社会の役に立ちたい」と願う人々が輝ける場を創るという、次のステージに進まなければならない。そう強く決意させられました。

「悔しさ」を燃料に、次なる自己変革へ

奨励賞という評価は、間違いなく名誉なことです。しかし、最優秀賞の企業の、ビジネスモデルそのものを変革する姿、そしてシニアの存在意義にまで踏み込む他社の発表に触れ、私は自分たちの変革がまだ「道半ば」であることを痛感しました。

この「悔しさ」は、最高の燃料です。 私は、この登壇で得た刺激を、次なる決意に変えることにしました。

まず、「新卒採用」へのチャレンジ。 そして、シニア人材が「存在意義」を感じながら活躍できる「次のステージ」の組織づくり

さらに、社労士としてのあり方も、自ら変革し続けなければなりません。 システムの効率化や最適化により、今後「手続き業務」はますます単純化していきます。しかし、だからといってお客様からの依頼が減るわけではありません。 むしろ、その効率化によって生まれた時間を使い、デジタルやAIを「使い倒し」、お客様の未来を創るコンサルティングへと自らを変革していく社労士こそが、これから本当に必要とされる存在なのだと、私は改めて強く感じました。

必ず、リベンジします。 私たちの挑戦は、まだ始まったばかりです。

ご縁という名の、最高のご褒美

そして、この刺激的な一日を終えた後、私には最高のご褒美が待っていました。

なんと、シニア活躍の素晴らしい発表で私に深い気づきを与えてくださった、株式会社グーニーズグループの石井社長 をはじめ、今回登壇された素晴らしい皆様と、会食の機会をいただけたのです。

特に石井社長とは、シニアが「存在意義」を感じて働くことの哲学について、非常に深く、熱いお話をさせていただくことができました。

「感性は移動距離に比例する」という言葉がありますが、まさにその通りだと感じています。今回、み宮古島から盛岡まで足を運んだからこそ、「悔しさ」という強烈な燃料と、この「新しいご縁」というかけがえのない宝物の両方を手に入れることができました。

この出会いも糧にし、私たちの変革をさらに加速させていきます。