主治医のような社会保険労務士法人 Shujiinoyouna Labor and Social Security Attorney Corp

1万年続いた平和な時代に学ぶ、組織が「長く続く」ための智慧。

いきなりですが、私は以前から縄文文化やアイヌの精神性が大好きで、休日には博物館へ足を運んだり、関連する書籍を読み耽ったりしています。

例えば、人気漫画『ゴールデンカムイ』。
ご覧になった方も多いかと思いますが、あの作品に通底している「自然との向き合い方」や「カムイ(神・自然)への畏敬の念」には、現代を生きる私たちが忘れてしまった大切な何かが隠されている気がしてならないのです。

今日は少し趣向を変えて、太古の智慧から「組織づくり」について考えてみたいと思います。

「奪い合い」ではなく「分かち合い」

縄文時代は、約1万年以上も続いたと言われています。
世界史を見渡しても、これほど長く、かつ大きな戦争の痕跡が少ない時代は稀有だそうです。

なぜ、彼らは争わずに済んだのでしょうか。
また、アイヌの人々はなぜ自然と調和し続けられたのでしょうか。

色々な説がありますが、私は「分かち合いの精神」にあったのではないかと感じています。

彼らは、自然から恵みをいただく時、「必要な分だけ」を感謝して受け取りました。
決して独り占めせず、獲りすぎず、集落のみんなで分け合う。
未来に残すべき分は、手つかずのままにしておく。

そこには、「自分さえ勝てばいい」という競争原理ではなく、「みんなで生き続ける」という循環の思想があったように思います。

現代の経営が忘れている「循環」

翻って、現代のビジネス社会はどうでしょうか。

右肩上がりの成長はもちろん大切です。しかし、
「他社より少しでもシェアを奪え」
「今期の数字を何としてでも作れ」
「社員のリソースを極限まで使い切れ」

そうした「奪い合い」や「短期的な刈り取り」の連続に、経営者である皆様自身も、少し疲れてしまってはいませんか?

組織が急拡大するフェーズでは、どうしても戦闘モードになりがちです。
ですが、社員を疲弊させ、取引先に無理をさせ、焼畑農業のように進む経営は、短期間で高く飛ぶことはできても、「1万年続く」ことはできません。

優しい循環を作るリーダーへ

これからの時代に求められるリーダーシップとは、強い力で引っ張ることだけではない気がしています。

縄文の長(おさ)のように、
「この獲物は、みんなで分けよう」
「来年のために、ここは休ませよう」
と、組織の中に「温かい循環」を作れる人。

利益を社員や社会に還元し、働く人の心に心理的安全性という「火」を灯し、無理のないペースで歩み続ける。
そんな「縄文的な経営」こそが、実は最先端のサステナビリティ(持続可能性)なのかもしれません。

御社の組織には今、温かい循環は流れていますか?

もし、競争に少し疲れたなと感じたら、ふと立ち止まって、太古の智慧に耳を傾けてみるのも良いかもしれません。
そんな「歴史と経営」を行き来するようなお話も、ぜひ皆様と焚火でも囲みながらゆっくりできれば嬉しいです。